ビル改修の外壁タイルの種類について

ビルの外観に高級感を与える外壁タイルは、見た目の美しさだけでなく、耐久性やメンテナンス性にも優れた建材です。
ただし、タイルと一括りにしても、その実態は非常に幅広いものです。材質やサイズ、見た目の違いなど、実に多くの種類が存在します。
この記事では、外壁タイルを選ぶ際に知っておきたい代表的な分類方法を5つの視点から整理し、わかりやすくご紹介します。
ただし、タイルと一括りにしても、その実態は非常に幅広いものです。材質やサイズ、見た目の違いなど、実に多くの種類が存在します。
この記事では、外壁タイルを選ぶ際に知っておきたい代表的な分類方法を5つの視点から整理し、わかりやすくご紹介します。
目次
タイルの素地による分類と吸水率について
外壁タイルは、焼成温度や吸水性によって大きく以下の3つに分けられます。
①高温で焼き締めた「磁器質タイル」
磁器質のタイルは、1200℃を超える高温で焼成されることで、内部構造が非常に緻密になります。
このため、タイル自体が水をほとんど吸わず(自然吸水率1%以下)、耐久性も高いため、屋外の外壁など、水や風雨にさらされる場所に適しています。
②中間的な性質の「せっ器質タイル」
せっ器質タイルは、1200℃前後の温度で焼かれており、磁器質よりもやや吸水性があります(自然吸水率5%以下)。
水を多少吸いますが、耐久性もある程度確保されており、屋外・屋内のどちらにもバランスよく使用できます。
③内装向きの「陶器質タイル」
1000℃以上で焼かれる陶器質タイルは、他の2種に比べて多孔質で水分を吸収しやすい性質を持ちます(自然吸水率22%以下)。
そのため、湿気や水分の多い屋外には不向きで、主に屋内での使用が推奨されます。
①高温で焼き締めた「磁器質タイル」
磁器質のタイルは、1200℃を超える高温で焼成されることで、内部構造が非常に緻密になります。
このため、タイル自体が水をほとんど吸わず(自然吸水率1%以下)、耐久性も高いため、屋外の外壁など、水や風雨にさらされる場所に適しています。
②中間的な性質の「せっ器質タイル」
せっ器質タイルは、1200℃前後の温度で焼かれており、磁器質よりもやや吸水性があります(自然吸水率5%以下)。
水を多少吸いますが、耐久性もある程度確保されており、屋外・屋内のどちらにもバランスよく使用できます。
③内装向きの「陶器質タイル」
1000℃以上で焼かれる陶器質タイルは、他の2種に比べて多孔質で水分を吸収しやすい性質を持ちます(自然吸水率22%以下)。
そのため、湿気や水分の多い屋外には不向きで、主に屋内での使用が推奨されます。

タイルのサイズによる分類:用途に応じた選び方
外壁で使われるタイルには、見た目だけでなく「サイズ」によって異なる名称が付けられています。これは施工上の使いやすさや見栄えを考慮したもので、それぞれの名称には由来があるのが特徴です。以下に代表的なサイズとその呼び名をご紹介します。

①50角(ごじゅうかく)タイル
名前に「50角」とありますが、実寸は45mm×45mmで、タイル同士の隙間(目地)を含めると1辺50mmになることが由来です。正方形で扱いやすく、床・壁を問わずさまざまな場面で使用されています。
②45二丁(よんごにちょう)タイル
こちらは実寸45mm×95mmで、50角タイルを横に2枚並べた程度のサイズ感。最近では外壁材としての採用が増えており、施工性とデザイン性のバランスが取れたサイズとして注目されています。
③小口平(こぐちひら)タイル
レンガの小口(端)に近いサイズからこの名がついています。サイズは約60mm×108mmで、二丁掛よりも短い長方形。落ち着いた印象で、内外装を問わず幅広く使用されています。
④二丁掛(にちょうがけ)タイル
レンガの側面寸法を基準にしたタイルで、実寸は60mm×227mm。
「小口平タイル」の2枚分にあたるサイズで、細長い長方形が特徴です。外壁のアクセントやライン取りに使われることが多く、人気のあるサイズです。
⑤ボーダータイル
「二丁掛タイル」を縦に半分にしたような形状(30mm×227mm)で、細長くスリムな見た目が特徴。シャープで現代的な印象を演出するのに向いており、デザイン性を高めたい場面に使われます。
名前に「50角」とありますが、実寸は45mm×45mmで、タイル同士の隙間(目地)を含めると1辺50mmになることが由来です。正方形で扱いやすく、床・壁を問わずさまざまな場面で使用されています。
②45二丁(よんごにちょう)タイル
こちらは実寸45mm×95mmで、50角タイルを横に2枚並べた程度のサイズ感。最近では外壁材としての採用が増えており、施工性とデザイン性のバランスが取れたサイズとして注目されています。
③小口平(こぐちひら)タイル
レンガの小口(端)に近いサイズからこの名がついています。サイズは約60mm×108mmで、二丁掛よりも短い長方形。落ち着いた印象で、内外装を問わず幅広く使用されています。
④二丁掛(にちょうがけ)タイル
レンガの側面寸法を基準にしたタイルで、実寸は60mm×227mm。
「小口平タイル」の2枚分にあたるサイズで、細長い長方形が特徴です。外壁のアクセントやライン取りに使われることが多く、人気のあるサイズです。
⑤ボーダータイル
「二丁掛タイル」を縦に半分にしたような形状(30mm×227mm)で、細長くスリムな見た目が特徴。シャープで現代的な印象を演出するのに向いており、デザイン性を高めたい場面に使われます。
釉薬の有無による分類:光沢と耐久性の違い
タイルの種類を見分けるひとつのポイントが「釉薬(ゆうやく)」の有無です。釉薬とは、陶磁器の表面に施されるガラス質のコーティングのことを指し、「うわぐすり」とも呼ばれます。この層によって、見た目だけでなく機能面にも大きな差が出てきます。

① 施釉タイル(せゆうタイル)
こちらは、タイルの表面に釉薬を塗って高温で焼き上げたタイプです。
以下のような特長があります。
・防水性が高く、汚れや傷に強い
・釉薬に含まれる顔料で多彩な色表現が可能
・光沢感やツヤのある仕上がりが得られる
主に外壁や水まわり、内装の装飾に使われることが多く、機能性とデザイン性を兼ね備えたタイルです。
② 無釉タイル(むゆうタイル)
一方で、釉薬を施さずに焼き締めたのが「無釉タイル」です。
その魅力は素地そのものの質感にあります。
・マットで自然な風合い
・表面はざらつきがあり、滑りにくい
・長年の使用で味わい深く変化する
無釉タイルは、落ち着いた雰囲気を出したい場所や、滑りにくさを求められる床面などに適しています。
こちらは、タイルの表面に釉薬を塗って高温で焼き上げたタイプです。
以下のような特長があります。
・防水性が高く、汚れや傷に強い
・釉薬に含まれる顔料で多彩な色表現が可能
・光沢感やツヤのある仕上がりが得られる
主に外壁や水まわり、内装の装飾に使われることが多く、機能性とデザイン性を兼ね備えたタイルです。
② 無釉タイル(むゆうタイル)
一方で、釉薬を施さずに焼き締めたのが「無釉タイル」です。
その魅力は素地そのものの質感にあります。
・マットで自然な風合い
・表面はざらつきがあり、滑りにくい
・長年の使用で味わい深く変化する
無釉タイルは、落ち着いた雰囲気を出したい場所や、滑りにくさを求められる床面などに適しています。
形状による呼び名の違い:設置場所に合わせた設計

外壁や内装に使われるタイルには、形状の違いによって異なる名前が付けられています。特に「平物(ひらもの)」と「役物(やくもの)」という分類は、現場でよく使われる用語です。
①よく使われる基本形状「平物(ひらもの)」
タイルの中でも最も一般的な形がこの「平物(ひらもの)」です。
名前のとおり、平らな板状のタイルで、壁面や床などのフラットな部分に使われる標準形状となります。
現場では略して「ひら」と呼ばれることも多く、使用頻度が高いため、タイルの基本形ともいえる存在です。
②コーナー部に使う「役物(やくもの)」タイル
建物の角や凹凸のある部分には、専用の形状をした「役物」が使われます。役割のあるパーツ、という意味でこう呼ばれています。代表的なものは以下の通りです。
・マグサ
「平物」を長辺方向にL字に接合した形状。
出隅(でずみ)=建物の角の外側に使われます。既存のマグサで仕上げられている箇所は、張り替える際もマグサを使用するのが基本です。
・曲り(まがり)
こちらは「平物」の短辺方向でL字に曲がったタイル。
同じく建物の角部分に使用されることが多く、マグサと並んでよく見かける役物のひとつです。
①よく使われる基本形状「平物(ひらもの)」
タイルの中でも最も一般的な形がこの「平物(ひらもの)」です。
名前のとおり、平らな板状のタイルで、壁面や床などのフラットな部分に使われる標準形状となります。
現場では略して「ひら」と呼ばれることも多く、使用頻度が高いため、タイルの基本形ともいえる存在です。
②コーナー部に使う「役物(やくもの)」タイル
建物の角や凹凸のある部分には、専用の形状をした「役物」が使われます。役割のあるパーツ、という意味でこう呼ばれています。代表的なものは以下の通りです。
・マグサ
「平物」を長辺方向にL字に接合した形状。
出隅(でずみ)=建物の角の外側に使われます。既存のマグサで仕上げられている箇所は、張り替える際もマグサを使用するのが基本です。
・曲り(まがり)
こちらは「平物」の短辺方向でL字に曲がったタイル。
同じく建物の角部分に使用されることが多く、マグサと並んでよく見かける役物のひとつです。
目地割り(貼り方)による分類:デザイン性と実用性
タイルを美しく、機能的に仕上げるには「目地の割り方=目地割り」が重要です。目地とは、タイル同士のすき間のこと。タイルの貼り方は、この目地の配置によっていくつかのスタイルに分類されます。

①規則的な並びが特徴「通し目地」
タイルの縦と横のラインが一直線に揃う、もっともシンプルな貼り方です。
芋の根がまっすぐ伸びる様子に由来し、「芋目地(いもめじ)」とも呼ばれます。
タイルを横向きに並べれば「横芋目地」、縦に積み上げるように貼れば「縦芋目地」と呼ばれるなど、貼る方向によって名前が変わります。仕上がりは整然とし、シンプルでクリーンな印象に。
②リズム感のある配置「馬目地(うまめじ)」
タイルを半分ずつずらしながら貼ることで、縦目地が交互にずれる独特のパターンが生まれます。
この並びが馬の足跡に似ていることから「馬目地」と名付けられました。
「馬踏み目地」や「馬乗り目地」、縦に並べる場合は「縦馬踏み」などと呼ぶこともあります。
芋目地よりも変化があり、壁や床に動きを出したいときに効果的です。
③レンガ積みを応用した「フランス張り」
レンガの「フランス積み」に由来するデザイン。
1列目に「二丁掛→小口→二丁掛」と順番に並べていくことで、交互のリズムが生まれます。装飾性が高く、クラシカルな雰囲気を演出したい場面に適しています。
④英国風の配置「イギリス張り」
こちらもレンガの積み方を取り入れたスタイル。
1列目に「二丁掛」を並べ、次の列に「小口タイル」を並べる…という交互配置が基本です。
フランス張りよりやや控えめで、整った印象が特徴です。
⑤模様のような斜め張り「やはず張り(網代張り)」
タイルを斜めに交差させるように貼る方法で、網代(あじろ)天井の模様に似ていることから「やはず張り」や「網代張り」と呼ばれます。
視覚的にインパクトがあり、空間のアクセントになります。
⑥斜めに並べる「四半目地(しはんめじ)」
タイルを床面に対して45度の角度で貼るデザイン。
斜めのラインが空間に広がりと動きをもたらし、広く見せたい場所や印象的に仕上げたい床面に使われます。
タイルの縦と横のラインが一直線に揃う、もっともシンプルな貼り方です。
芋の根がまっすぐ伸びる様子に由来し、「芋目地(いもめじ)」とも呼ばれます。
タイルを横向きに並べれば「横芋目地」、縦に積み上げるように貼れば「縦芋目地」と呼ばれるなど、貼る方向によって名前が変わります。仕上がりは整然とし、シンプルでクリーンな印象に。
②リズム感のある配置「馬目地(うまめじ)」
タイルを半分ずつずらしながら貼ることで、縦目地が交互にずれる独特のパターンが生まれます。
この並びが馬の足跡に似ていることから「馬目地」と名付けられました。
「馬踏み目地」や「馬乗り目地」、縦に並べる場合は「縦馬踏み」などと呼ぶこともあります。
芋目地よりも変化があり、壁や床に動きを出したいときに効果的です。
③レンガ積みを応用した「フランス張り」
レンガの「フランス積み」に由来するデザイン。
1列目に「二丁掛→小口→二丁掛」と順番に並べていくことで、交互のリズムが生まれます。装飾性が高く、クラシカルな雰囲気を演出したい場面に適しています。
④英国風の配置「イギリス張り」
こちらもレンガの積み方を取り入れたスタイル。
1列目に「二丁掛」を並べ、次の列に「小口タイル」を並べる…という交互配置が基本です。
フランス張りよりやや控えめで、整った印象が特徴です。
⑤模様のような斜め張り「やはず張り(網代張り)」
タイルを斜めに交差させるように貼る方法で、網代(あじろ)天井の模様に似ていることから「やはず張り」や「網代張り」と呼ばれます。
視覚的にインパクトがあり、空間のアクセントになります。
⑥斜めに並べる「四半目地(しはんめじ)」
タイルを床面に対して45度の角度で貼るデザイン。
斜めのラインが空間に広がりと動きをもたらし、広く見せたい場所や印象的に仕上げたい床面に使われます。